2011年5月14日土曜日

Gibson L-00(1930'S)リペア記 その3

Gibson L-00 リペアの続きです。ゴシック体のギブソンロゴにリプレイスメントされているヘッド。埋め込まれたパールのロゴは、削れば取り外すこともできますが、このインレイがギブソン工場でリフィニュッシュされたという証しでもあるので、残したまま再塗装することにしました。

サンディングシーラーを塗布した後、ヘッド全体を水平に磨き上げてから、黒のラッカー塗料(ニトロセルロース系)をスプレーで吹きました。サンディングシーラーのおかげで、ほぼ凸凹もなく吹き上がっています。ラッカーは5回ほど塗り重ねております。この状態で一週間ほど放置。

塗装が乾いた後、ラッカー塗装の際についた塗装面の粒子をポリッシングで磨き上げたら、いよいよロゴ入れです。失敗したらすべて最初からやり直しになってしまう、最もデリケートな作業です。もともとのロゴは、シルクスクリーンで印刷されているので極薄です。シールでは厚みが出てしまうので、型紙の上から塗装することにしました。シルク印刷と原理は同じですね。

ロゴ入れが終わった状態です。色は風化して黄ばんだ感じにしたいのでアイボリーにしました。厚塗りはしたくないので、今回は一回塗りのみ。半乾きの状態で型紙を取り外すと、塗装したロゴの外周にエッジがたってしまいました。ちょうど、ステッカーを貼ったような感じです。

また、型紙の接着剤が影響したのか、ラッカーと反応してしまい、型紙を剥がした痕もくっきりと付いてしまいました。このままでは、今までの苦労も水の泡です。シルク印刷のような肌触りになるように、塗装面全体を慎重にサンディングして、仕上げにポリッシングで磨き上げました。

しばらく雨の日が続いてましたが、久しぶりに晴れたので、最後の塗装膜となるクリアーラッカーを吹きました。こちらもニトロセルロース系のラッカーです。乾燥してから少しずつ塗装を繰り返し、6回ほど塗り重ねました。

右の写真では、太陽光に反射して細かいスプレーの粒子が付いているのがわかります。完全に乾燥したら、サンディングとポリッシング加工を施し、表面をつやつやにしてあげる予定です。

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